「食べ物に興味がある」「料理やお菓子づくりが好き」な人から、「食べ物で人を幸せにしたい」という社会人へ育てます。
その近道となるのが管理栄養士という資格です。
豊富な実習などを通じて、アスリートの健康管理、学校や病院での栄養指導など、活躍の場が多い管理栄養士を育成します。
学びのPOINT
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01全国屈指の
スポーツ栄養
マネジメントが
学べる環境 -
02企業との
食品開発を通じて
リアルな食産業の
現場を知る -
03管理栄養士+αの
スキルを身につけて
将来の活躍の場を
より広げる
〈取得可能な資格〉

管理栄養士[国家試験受験資格]/栄養士/栄養教諭一種免許/フードスペシャリスト[受験資格]/食品衛生管理者[任用資格]/
食品衛生監視員[任用資格]/NR・サプリメントアドバイザー[受験資格]
栄養教諭とは?
子どもの健康を守るため栄養や食事のとり方などを指導する教員。家庭科や保健体育の授業の一環として、直接児童・生徒に指導が行えます。
フードスペシャリストとは?
「おいしさ」「楽しさ」「おもてなし」を食の本質として学び、食に関する幅広い知識と技術を持った専門家。食品産業など食関係の多様な分野で活躍できます。
5つのフィールド
食物栄養学科には、管理栄養士プラスαのスキルを高める5分野の専門的な学びがあります。
どのようなテーマで学ぶのか、将来どうなれるのか、興味のあるフィールドを見つけてみてください。
スポーツ栄養

アスリートを食の力でサポートする
公認スポーツ栄養士の教員から専門的なスポーツ栄養学を学べる全国でも屈指の環境です。高校や大学のスポーツ部員といったアスリートに特化した献立、調理など、栄養面のトータルマネジメントができるスキルを身につけます。
卒論事例
- 運動中の体重と汗中ミネラル濃度の変化 ―4種類のドリンクによる考察―
- 女性アスリートへのスポーツ栄養教育の検証~新たな手法を用いて~
食品開発

消費者のニーズを掴んだ食品を開発する
「食べてみたい」という思いから、設計図を描き、開発手法の考え方を学びます。こうした“ものづくり”の経験に加え、商品を流通・販売するまでを学ぶ授業、工場見学の機会などもあり、就職後にも役立つ知識と経験が得られます。
卒論事例
- 液体塩こうじを用いたチーズ製造法の検討
- 粉末とろろ昆布の潰瘍性大腸炎抑制効果とその商品化について
- ごぼう麹のコレステロール胆石形成抑制効果
臨床栄養

病院や施設で栄養から人を笑顔にする
栄養状態の把握、栄養素の計算、おいしさの工夫など、献立づくりを通じた栄養管理を学びます。実習では、クリニックと連携した糖尿病食の試作、住民を交えての料理教室も経験。卒業後は病院や保健所などで活躍します。
卒論事例
- 女子大生の食物繊維摂取が排便習慣に及ぼす影響~ごぼう由来菓子の効果~
- 小児食物アレルギー栄養指導の新たなステップにおける情報リソースとしてのインターネット
- 料理教室参加者への料理動画配信に関する検討
調理

おいしさと栄養を保つ調理で食を彩る
栄養学の観点から調理の必要性を学び、食材の風味、食感、色調などを生かしながら食べ物をつくる過程を知り、おいしさや必要な栄養を得るために必要な調理の技術を楽しみながら習得することができます。
卒論事例
- 調理法の違いによる食べ物の色彩~オクラの調理法~
- 若年女性の味覚感度と生活習慣との関連
- 大学生の緑茶飲用と嗜好の関係性について
- 真空調理法の安全性について
- オートミールの将来性(活用方法)について
食育

栄養の大切さを子どもたちに伝え育む
子どもに対し栄養指導を行う「食育」を実践的に学べます。学校や地域のなかで、子どもや保護者とふれあいながら多くの活動や実習を通して、食育の担い手「栄養教諭」に求められる経験を積むことができます。
卒論事例
- 高校生におけるセルフエスティームと食・生活習慣セルフエフィカシー,食行動変容ステージ及び食事摂取状況との関連
時間割

1年生のうちからたくさんの実習や実験がある点がこの学科の魅力です。1年次後期の「大量調理実習」もその一つ。つくる量が多いため、作業効率を考えて動かないと時間内に終わりません。実際の調理現場に近い状況を経験することができ、とても勉強になりました。
食物栄養学科 1年
A・Dさん


病院で働く管理栄養士になることが目標です。臨床栄養学分野の授業はどれも将来の仕事に直結するので、力を入れて取り組んでいます。3年次の秋にはサッカークラブの寮で給食の実習も経験。スポーツ栄養分野についても実践的に学びを深めることができました。
食物栄養学科 3年
Y・Nさん
〈Action!〉
学びを社会の現場で実践する経験型学生プロジェクト活動を多数展開中
商品開発プロジェクト(やすらぐ果実シリーズ)
ジェラート開発
神戸元町の人気店yellowとの共同開発で、「美味しくて健康に良いジェラート」の商品化を行いました。企業の商品開発担当者から指導を受け、味や見た目のほか、ネーミング、パッケージデザインにも携わり、売れる商品には何が必要かを学びました。メンバーは店頭販売やラジオ出演などの販促にも関わり、貴重な経験を積みました。

STUDENT’S VOICE
食物栄養学科 1年
T・Tさん

大阪おみやげ開発
yellowで発売されたジェラートの味を再現したゴーフレットの商品化を、お土産製造企業「ツジセイ製菓」との共同開発で取り組んでいます。消費者目線で納得のできる味をめざして、数種類の試作品から微妙な味や香りの調整を繰り返しています。商品は大阪空港や関西国際空港のお土産売場にて発売予定で、楽しみにしています。

STUDENT’S VOICE
食物栄養学科 4年
M・Fさん

マフィン開発
阪急塚口の人気店「セ・ミュー」で販売するマフィンの新商品開発に取り組んでいます。本学が長年研究に取り組んでいる柑橘系果実「じゃばら」をフレーバーに取り入れ、配合量を変えながら、味とコストのバランスが取れるように改良を重ねています。商品化には、製造オペレーションの視点も重要であることを学びました。

STUDENT’S VOICE
食物栄養学科 2年
Y・Kさん

クラブ合宿帯同(スポーツ栄養)
選手のパフォーマンス向上のための食事を提供
「スポーツ栄養」の科目では、授業の一環としてスポーツクラブの栄養指導を実践します。私たちの学年はソフトボール部の合宿に帯同し、選手の身体測定や栄養価の計算、個々に合わせた食事の提供まで行いました。「体がよく動く」「練習に集中できる」と言ってもらえて、栄養指導の効果を実感。ソフトボール部は今年、全国制覇を果たし、私たちも貢献できたと思うと、とても嬉しかったです。

STUDENT’S VOICE
食物栄養学科 3年
S・Tさん

宝塚カレーグランプリ出店
消費者目線でのレシピ開発で食ビジネスを体験
管理栄養士課程を有する6大学が宝塚阪急に集結し、店頭販売でオリジナルカレーの売上高を競うグランプリに出店。国民的人気食のカレーをどうアレンジするかというアイデア面と、売上高や原価率を意識した価格設定というコスト面の両視点が求められるハイレベルなイベントでした。他大学との競演も刺激になり、百貨店の食品売場の現状も体験できた貴重な機会になりました。

STUDENT’S VOICE
食物栄養学科 3年
K・Hさん

授業PICK UP
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解剖生理学Ⅰ
人体を構成する細胞、組織、器官について学習する授業です。ヒトの生命を維持するための基本的な機能を持つ消化器系、呼吸器系、造血器系、循環器系がどのように配置され、どのように働いているかを学びます。
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生化学実験
生化学の講義で学んだ知識を実験によって再確認することを目的としています。タンパク質の定量や酵素反応実験に加え、近年使われるようになった遺伝子実験を体験し、実験器具の使い方やデータを解析する力を身につけます。
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病理病態学Ⅰ
病気の原因や病気になったときに見られる細胞・組織・器官の変化を理解します。また、炎症の意味や炎症による臓器障害がどのような機序で起きるのかについて、免疫・アレルギー、感染症、老化をテーマに学びます。
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食品学各論
食生活と健康に関連する種々の食品について、食品成分が健康に与える栄養学的特徴、嗜好性、安全性、用途を科学的に理解し、農産、畜産、水産食品に分類された食品や、微生物を利用した食品について学びます。
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栄養学実験
基本的な実験器具の取り扱いや試薬の調製などを学習します。タンパク質等の性質について学び、栄養素の分離や酵素を用いた消化実験も実施。実験を通して栄養学の基礎知識や実験の技術、レポート作成の基本を習得します。
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スポーツ栄養Ⅰ
スポーツ栄養サポートを行うための基礎知識を学びます。栄養講話や献立作成、合宿への帯同を通して、スポーツ選手と接するなかでコミュニケーション力を身につけたり、身体計測や食事調査で栄養アセスメントを理解したりします。
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栄養カウンセリング
ニーズに合った栄養指導を展開できるよう、自己理解を深めて健康行動へ導くカウンセリング基本技法の習得をめざし、ペア・グループで演習を行います。管理栄養士としての基本的姿勢や栄養指導に必要な面接技法を習得します。
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健康科学
栄養士・管理栄養士として必要な知識とその応用のための基礎教育を講義中心に行います。小児から成人となり高齢に至るまでのライフステージを通した健康管理体制を学び、健康に関する知識を広く科学的な側面から学びます。
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薬理学
人体の生化学的・生理学的基礎を学んだ後、それに関連した薬物の薬理作用について解説します。薬物に関しては、基本的なものの作用機序や多様性など性質について学び、薬物と生体の相互作用の的確な知識を習得します。
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臨床栄養学実習
栄養上の問題が疑われた疾病者に対して問題点を明らかにし、栄養ケアプランを作成、実施、モニタリングする手順を演習により理解し習得します。栄養ケアマネジメントに必要な各種計測による評価・判定方法を習得できます。
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公衆栄養学実習
地域や職場で公衆栄養活動を行うために必要な地区栄養診断、栄養疫学などの手法を、身近な集団を対象に演習し、データの収集、分析、評価の方法を学習。実際の調査結果を用いるため兵庫県民の健康づくりに貢献できます。
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給食計画論
給食施設における給食の具体的な計画・実施について、栄養士業務の基本となる栄養計画、衛生管理、作業(調理)管理、危機管理など特定給食を主体とした具体的な業務に関して学習し、臨地実習で即実践できる能力をつけます。
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大量調理実習
少量の調理実習で学んだ知識を大量調理実習で応用するにはどういう特性・工夫やコツがあるのかを体得し、衛生管理の基本項目、調理特性、加熱方法の違いによる食品の変化など、大量調理に役立つ知識や技術を身につけます。
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調理学
調理とは、食品に何らかの手を加え物理的、化学的変化を起こさせ、食品をおいしく、または消化されやすくするために行われるもの。洗浄、切断、加熱などの調理操作による食品の変化を学び、科学的な視点で調理を捉えます。
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地域栄養学Ⅰ
地域の生活に密着した栄養教育を実施できるよう学びます。地域の問題点を抽出し、学生として地域に対してどのような活動ができるか、グループ討議を行い、地域で活躍できる管理栄養士の役割を考え、スキルを磨きます。
ゼミ紹介

応用栄養
食環境の観点からスポーツや地域にアプローチ
一時期体重の増加に悩んだ経験から食に興味を持ち、管理栄養士をめざしてこの学科に入学しました。現在は応用栄養を専門とする松葉ゼミで「ライフスタイルの違いにおける食事の支援」について研究中。さまざまな部活生の1週間の生活・食事状況を調査し、ライフスタイルによる食事傾向の違いを分析しています。その結果をもとに、適切な食事支援につなげることが目標です。また、地域連携もこのゼミの特徴のひとつ。地域の高校を訪問し、災害時でも使えるソーラークッカーでの調理方法を紹介するといった活動も行っています。食環境全般に目を向けることができ、視野を広げられる点が本ゼミの魅力です。
食物栄養学科 4年 M・Hさん

食文化
食文化をテーマに関心を深掘りしていく
食べることが好きで、食について幅広く勉強したいと思い、この学科に進みました。現在は三浦ゼミで食文化をテーマにした研究に取り組んでいます。内容は「女子大学生における和菓子の嗜好」。和菓子を食べる人が減っていることに問題意識を感じ、研究で深掘りしようと決めました。実際に和菓子を用意して食べてもらう喫食調査やアンケート調査を実施しながらデータを収集中。女子大生が重視しているポイントを調べて、どんな和菓子なら食べようと思えるのかを明らかにしたいと思っています。自分の関心のあるテーマについて先生がしっかりサポートしてくれる点がこのゼミの良さだと感じます。
食物栄養学科 3年 A・Sさん
国家試験対策
〈SONODAの試験対策POINT〉
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管理栄養士国家試験
合格率91.7%2021年度実績(60名中55名合格)毎年、多くの学生が臨む国家試験において、数年にわたり安定した合格率を収めています。その秘訣は、少人数制ならではのきめ細かいフォロー体制にあり、1人でも多くの学生が夢を叶えられるように、いち早く対策に取り組んでいます。わからない部分もしっかり教えてくれるから、合格に向かって着実に進んでいけます。
一人ひとりに寄り添う担任制
苦手分野は専門教員が強化試験や講義でフォローするほか、4年次には個人面談を年2回実施して改善点をアドバイス。ゼミでも担当教員から個別指導を受けられます。
〈管理栄養士受験までのStep〉

※ステップテスト・・・分野別の理解度を図るテスト。
※ステップノート・・・国家試験の勉強方法を身につけるためのノート。ステップテストで間違えた設問や教科書で調べたワードを、学生が独自にまとめる。
STEP1
過去問題を徹底攻略
1〜3年次は自ら調べ、過去問ベースの模擬テスト、振り返りを教員とともに何度も繰り返します。
STEP2
国家試験対策講座
4年次からは成績をもとにクラスを分け、学生一人ひとりの理解度に合わせて指導します。
STEP3
先輩の体験談
学科一丸となってサポートする国家試験対策に加え、合格した先輩の体験談から勉強法や参考書などを知ることができます。
STEP4
模擬試験
学内だけでなく、学外の模擬テストも活用しながら、本番さながらの緊張感を体験します。
STEP5
個人面談
教員が学生の成績向上のために、一緒に改善策を考えながら、疑問や不安を解消し、やる気を引き出します。
STEP6
実践的授業
苦手な科目をなくすよう、それぞれの分野の専門教員が基礎と応用について授業で徹底指導します。
就職


進路実績(2020~2022年)
〈 Follow Step 〉
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01食品業界セミナー
3年次6月という早い段階から食品業界に関する就職セミナーを開催。就職活動や業界への理解を深めます。
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02インターンシップ
セミナー受講後は実際に食品業界の企業へインターンシップを体験し、より就職後のイメージを鮮明に描けるようにします。
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03学内企業説明会
3年次の1月には、学内企業説明会に参加。食品メーカーから商社まで、多種多様な業界・職種の企業が多数集まる中で、自分に合った進路を見つけていきます。
★食品業界だけでなく、スポーツ栄養の道や栄養教諭など、さまざまな選択肢が広がっています。
Interview
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スポーツ栄養
(有)ラパス 勤務
選手の変化や成長を間近で感じられます
食事面でアスリートを支えたいと思い、スポーツ栄養士を目指すようになりました。その夢を叶え、現在は大学のアスリート寮で学生たちの栄養管理を行っています。女子寮と男子寮を担当しており、競技内容もさまざま。それぞれに合った食事を提供する上で、学科で学んだスポーツ栄養学の知識が生かされています。「食事をしっかり意識したことで良い結果を残せた」と言ってくれる学生もいて、力になれている喜びを感じます。今後はさらに知識・スキルを磨いて公認スポーツ栄養士の資格取得を目指し、より高度なサポートを通じて選手たちの成績に貢献していきたいです。
食物栄養学科 2021年3月卒業
Y・Oさん -
臨床栄養
兵庫県立姫路循環器病センター 勤務
患者様が心を預けられるような栄養士に
元々はスポーツ栄養士志望でしたが、在学中の実習で病院栄養士の仕事に興味を持ちました。今は病院で栄養指導や献立作成、食数管理、食事調整などの仕事に携わっています。栄養指導で患者様が私の話を一生懸命聞いてくれて、一緒に決めた目標をしっかり達成できた時の喜びはとても大きいです。大学では検査の基準値や病態の基礎について学ぶことができ、その知識がカルテを見る時に役立っていると感じます。目標は「この人になら任せてもいい」と患者様に思ってもらえる栄養士になること。糖尿病療養指導士などの専門資格も取得し、キャリアアップを目指していきたいです。
食物栄養学科 2020年3月卒業
Y・Kさん -
食品開発
シノブフーズ(株) 勤務
自分が提案した商品が形になる喜び
食に関わる仕事に興味があり、管理栄養士の資格が取れる本学科を志望しました。在学中にはゼミでマヨネーズの商品開発に挑戦。そこで商品開発の面白さを知り、就職先として今の会社を選びました。現在は主にお弁当の新商品やリニューアル品の開発に携わっています。お客様のニーズに応える商品提案には苦戦していますが、日々学ぶことが多く、自ら提案した商品が工場で製造されているところや、店先に並んでいる様子を見るとやりがいを感じます。これからもお客様の求める商品をつくり続けられるよう、季節ごとのニーズについても学び、商品開発力を磨いていきたいです。
食物栄養学科 2021年3月卒業
R・Nさん