開設して16年目を迎えた人間看護学科は、全国平均より高い国家試験の合格率を維持しています。
取得可能な資格は「看護師」「助産師」「保健師」「養護教諭一種免許」の4種類。看護師以外は選択制となっています。
本学は、経験と知識の統合を目標としており、1年次からの学内演習、2年次からまちの保健室実習や臨地実習が始まり、ステージごとに展開することによって看護に必要な「向き合う力」「実践する力」「連携する力」を修得できることが特徴です。
学びのPOINT
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011年次から
施設や地域を活用し
豊富な演習・実習で
積める経験 -
02国家試験合格まで
一人ひとりに
寄り添いサポート -
034年間で看護師に加え
保健師・助産師・養護教諭の
いずれかの資格免許が
取得可能
〈取得可能な資格〉
看護師[国家試験受験資格]
保健師[国家試験受験資格]【選択制】
助産師[国家試験受験資格]【選択制】
養護教諭一種免許【選択制】
授業PICK UP
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まちの保健室実習
地域医療に貢献できる看護職を育成するため、学内で「まちの保健室」を開催しています。地域の子育て世代や高齢者など幅広い人々に対し、骨密度や体脂肪などの測定や健康に関するミニ講話、相談活動を実施しています。
生活援助論・演習手指衛生などの感染防止の技術、ベッドメイキング、車イスやストレッチャーの移乗、体位変換、睡眠・休息の援助、清潔・衣生活援助、苦痛の緩和など、生活援助の基本知識と援助技術を、実践を通じて修得します。
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治療援助論演習 採血
モデルや実際の治療・看護援助物品を使い、呼吸・循環を整える技術や、酸素吸入・口腔内吸引、栄養注入、導尿、浣腸、注射、採血など基本的な診療補助を正確で安全、安楽に行う技術を修得します。
公衆衛生看護学実習主に尼崎市保健所、保健福祉センターで保健師になるための実習を行います。赤ちゃん健診や特定健診、家庭訪問などに参加し、さまざまな健康レベルにある人々への実践的な看護、地域保健活動などを学びます。
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看護基礎学
看護と看護の
対象者について理解する
看護職の役割を知り、必要な生活援助・治療援助に関する知識や技術を講義・演習・実習を通して身につけます。
教員の研究テーマ基礎看護技術の効果的な教授方法と評価
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成熟看護学
健康障がいのある成人の
療養生活支援
成人を対象に健康障がいのレベルに応じて、急性期から慢性期・終末期まで幅広い看護援助について学びます。
教員の研究テーマ急性・慢性疾患および終末期患者の看護
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精神看護学
こころの健康について
理解する
こころの健康障がい(精神疾患)の知識を学び、自己理解を深めながら、こころのケアができる力を養います。
教員の研究テーマ精神科における倫理的問題
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老熟看護学
高齢者が自分らしく
生きるための支援
人が生き、老い、病み、死ぬことについて考察し、高齢者が生を全うすることを尊重した看護とは何かを学びます。
教員の研究テーマ認知症高齢者への
QOL・生きがい支援に関する研究 -
母性看護学
女性とその家族を
守り育む看護
妊娠・出産・産後のからだとこころ、社会における変化と特徴を知り、その看護を考え、実践することをめざします。
教員の研究テーマ育児に対する自己効力感向上にねざした子育て支援
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小児看護学
子どもと家族の
いきいき生活支援
子どもの成長発達や健康課題への理解と、子どもの立場で考えた支援を実践できるための基礎力を育みます。
教員の研究テーマ採血時の頑張りを引き出す支援
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在宅看護学
療養者と家族の
在宅療養を支える
地域の在宅療養者と家族の生活支援に向けた知識や看護実践方法、必要な看護計画の組み立て方を学びます。
教員の研究テーマ地域プライマリケアにおける在宅看護の機能・役割について
時間割
私が力を入れているのは「治療援助論」の授業。注射など病院で実際に目にする看護技術を学ぶことができ、成長を感じます。

人間看護学科2年
Y・Kさん

履修している授業以外にも実習に向けて課題をこなす必要があり、空き時間をうまく活用して同時並行で進めていました。

人間看護学科4年
H・Sさん

実習には1カ月と長期間のものも。妊婦様と信頼関係を築きながら一歩ずつ経過を追うことができ、多くの学びが得られます。

人間看護学科4年
N・Oさん

資格・免許
〈選べる2つの資格取得〉
人間看護学科では、看護師国家試験の受験資格に加えて、
助産師・保健師国家試験の受験資格(選択)、養護教諭一種免許(選択)も取得可能です。

〈未来のワタシ&Jobセミナー〉
新4年次生を対象に人間看護学科独自の企画でキャリア支援事業を開催しています。

「未来のワタシ」では、3名の卒業生が後輩たちのために、就職してからの体験談を話してくれました。国家試験の勉強法のときには、在学生から質問が飛び出しました。

「Jobセミナー」では、実習でご指導いただいている施設がご参加くださり、病院説明会と個別相談会を実施しました。学生たちはメモを取りながら説明に聞き入り、ブースを積極的にまわりお話を伺っていました。
4年間のステップ
基礎をしっかり、実践力を着実に身につける
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1年次
地域社会と自己に向き合う
人間とは何かを総合的に考えると同時に専門知識と技術を学びます。
講義
- からだの構造・機能学Ⅰ~Ⅳ
- 栄養学
- 薬理学
- 看護基礎学Ⅰ・Ⅱ
- リハビリテーション論
- 臨床心理学
- 代謝学
- 感染免疫学
- 地域ネットワーク論
- コミュニケーション論
- まちの保健室論 など
学内演習
- 生活援助論・演習Ⅰ・Ⅱ
POINT
初めてのことばかりで、全てが身になる
ベッドメイキング実習では2つのベッドに1人担当の先生の指導が受けられるので、疑問点をすぐに解決できました。初対面の学生と協力して取り組む中で信頼関係が生まれ、技術も学べました。
人間看護学科 1年
E・Hさん -
2年次
看護と看護対象者に向き合う
人間・健康・環境・看護実践に関する専門分野を学びます。
講義
- 疾病治療学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ
- 家族看護論
- 公衆衛生学
- カウンセリング論 など
学内演習
- 感染免疫学演習
- 看護ヘルスアセスメント論・演習
- 治療援助論・演習
臨地演習
- まちの保健室実習
- ファースト基礎実習
- ステップアップ実習
POINT
看護対象者と接する経験が大きな学びに
「ステップアップ実習」では医療福祉センターを訪問。入所している重症心身障害児(者)の方とコミュニケーションを取り、その思いに寄り添う経験は大きな学びになりました。
人間看護学科 2年
K・Tさん -
3年次
看護対象者とその家族、状況に向き合う
看護対象者を取り巻く地域や家庭の状況と向き合い、健康につながる看護実践の方法を探究します。
講義
- 看護研究
- 看護管理 など
学内演習
- 母性看護学援助論
- 成熟看護学援助論Ⅱ
- 老熟看護学援助論
- 小児看護学援助論
- 精神看護学援助論
- 在宅看護学援助論
臨地演習
- 母性看護学実習
- 成熟看護学実習
- 老熟看護学実習
- 在宅看護学実習
- 小児看護学実習
- 精神看護学実習
- 育成連携支援実習
- 地域看護学実習
POINT
現場に出て各領域の知識を深め、広げる
「領域別実習」では約半年かけて各領域の実習を行います。視野を広げて徹底的に患者様のニーズを考えることの重要性を実感するとともに、それを実践する良い機会となりました。
人間看護学科3年
T・Hさん -
4年次
地域・国際社会の保健・医療・福祉の課題に向き合う
知識・技術・実体験を統合させながら、学際的な視点で地域・国際社会の課題を探究します。
講義
- 国際医療看護論
- 看護教育機能論
- 看護倫理Ⅱ
- 災害看護論
- クローズアップナーシングⅠ・Ⅱ など
学内演習
- 助産診断技術論演習Ⅰ・Ⅱ
- 産業保健・学校保健演習
臨地演習
- 経験値統合実習
- 公衆衛生看護学実習
- 助産学実習
POINT
実習で得た知識を超急性期医療の現場で生かしたい
卒業後は超急性期病院に就職します。患者様の急変や増悪を未然に防いだり、ご家族の方に状況を説明したり、患者様・ご家族の不安を払拭する上で実習の学びが生きてくると思います。
人間看護学科4年
K・Sさん
〈 充実の実習サポート 〉
実習支援の流れ
STEP1 事前演習
病院などでの臨地実習に向けて、事前演習で具体的な作業を体験。実際の医療機関を再現した学内施設で、講義で学んだことを実践できるまでシミュレーションを行います。

STEP2 オリエンテーション
学外での臨地実習がスタートする前に、心構えや注意点になどを細かく指導します。あいさつや就業準備、マナーなどもしっかり練習するので不安なく実習に臨めます。

STEP3 実習現場サポート
教員が各学生が実習している医療機関等へ訪問し、学生の実習状況をしっかり把握し、適切なアドバイスを行うので安心して実習に取り組むことができます。

STEP4 実習報告会
実習終了後に実習報告会を開催します。各自の実習先での学びや経験、課題点を共有し、それに対するフィードバックを行うことで今後のステップアップにつなげています。

〈 安心のサポート体制 〉
カレッジアドバイザー
クラス担任とは別に、学生3~4人に対してひとりのCA(カレッジアドバイザー)教員が個別にサポートします。授業や学生生活はもちろん、実習や国家試験、就職活動までを親身にバックアップすることで学生全員が目標をかなえられるよう、責任をもって支援します。

キャリア支援センター
就職ガイダンスや面接指導などの就活に関することはもちろん、3年次の5~7月に学生全員と個人面談を行い、希望条件はもちろん、将来どのような看護をしたいのかなど一人ひとり看護観をヒアリング。専門スタッフが本学へ求人をいただく病院と面談して情報を把握しているので、最適な就職先を紹介しています。

施設紹介

看護基礎実験室
「看護病態学演習」や「感染免疫学演習」で学んだ知識を、実験や観察によって実際に体感し、確実に修得するための実験室です。

育成看護学実習室
分娩や育児サポートなど、産前産後の専門教育を行う実習室です。

在宅看護学実習室
居室からキッチン、浴室、トイレまで段差のないバリアフリー設計の屋内を造り込み、在宅生活をイメージした環境を再現しています。

看護基礎学実習室
学生が最初に学ぶ「看護基礎学」領域の知識と技術を実践しながら身につけるため、学年全員が一同に演習に取り組める実習室を用意しています。
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アクセスの良い近隣の実習先が充実
「地域医療」の拠点でできるだけ多くの臨床経験が積めるよう、さまざまな医療機関と連携しています。また、写真にある主な実習施設をはじめとした総合病院や、そのほか指導体制の整った病院、施設、訪問看護ステーション、保育所など数多くの施設において実習を行っています。
兵庫県立尼崎総合医療センター
兵庫県立西宮病院
宝塚市立病院
市立豊中病院
就職
〈 国家試験対策 〉
それぞれのクラス、一人ひとりの学生に応じた指導で国家試験合格へ。
兵庫県の私立大学で10年を超える歴史を持つ本学。そのノウハウと情報を生かして、
保健師、助産師、看護師の国家試験合格をしっかりとサポートします。毎年、各学年の学修状況を把握・分析し、
随時指導計画を修正しながら国家試験合格の支援を実施しています。

国家試験対策委員会
4年次になると学生は、ゼミを中心とした小グループで自主的に自己学修を行うようになります。そのような学生を支援するため、教員と学生による「国家試験対策委員会」を結成し、学生の学修状況を把握するとともに必要なアドバイスを行っています。学生から出されたさまざまな要望に対する対応、学生がいつでも職員に質問することができるような環境づくりなど、人間看護学科教職員・学生が一丸となり、また大学や卒業生の後押しを得て、合格をめざします。


進路実績(2020~2022年)
〈 Follow Step 〉
個人の希望に寄り添いながら一人ひとりに合った就職先に導く
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01学科の教員が病院との
マッチングをサポート看護師の就職先としての病院は、大きい大学病院・総合病院から個人のクリニック、救急医療現場や慢性期のケアなどさまざまです。学科の教員がその学生に合った就職先を提示してくれるため、長く勤められる職場に出会えます。
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02ガイダンスでおおまかな
流れを知る3年次の1月に看護職専門の就職ガイダンスを行っています。看護職ならではの就職活動の流れやスケジュール感、今からしておくべきことなどをしっかりレクチャーし、就職活動に臨む準備を整えます。
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03病院ならではの履歴書・
小論文の書き方を対策3月から求人が大学に届き始め、就職活動が本格化。情報の提供はもちろん、業界独自の書き方がある履歴書や小論文の対策にもしっかり対応してサポートし、学生それぞれがめざす就職先へ導きます。
Interview
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関西労災病院 内定
患者様との信頼関係を大切にしていきたい
人間看護学科 4年
Y・Nさん2年生の時の「ファースト基礎実習」で初めて患者様と関わり、その思いや希望を理解することの重要性、難しさを実感しました。この時の気持ちは、この先看護師になってもずっと大事にしていきたいと考えています。また4年生の「経験値統合実習」では在宅看護学ゼミを選択し、在宅療養の現場を体験。限られた資源を活用し、安心して療養を続けられるように支援することの大切さを学べました。こうした4年間の講義や実習で得られた知識を生かし、今後は「この人になら任せても大丈夫」と患者様やご家族様に思ってもらえるような看護師を目指していきたいです。
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兵庫県立西宮病院 内定
常に患者様の立場で考えられる看護師でありたい
人間看護学科 4年
A・Mさん4年間で最も成長につながったと感じるのが「経験値統合実習」の老熟看護学ゼミ。低活動性BPSD(行動・心理症状)を呈する認知症患者様の看護を経験しました。初めは自発的な発言が少なく笑顔も見られなかったのですが、関わりの中で出た自発的な発言に着目してコミュニケーションを深めたことで、日々患者様の発言が増えていきました。その様子を見て、看護師一人ひとりの関わり方や患者様の受け止め方が、その人の先の生活を変えると分かりました。本学で学んだ看護を心に留め、患者様一人ひとりの未来を考えて責任ある看護ができる看護師になりたいと思います。
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宝塚市立病院 勤務
看護師の自覚が芽生えた学内外での実習が
私の原点になっています人間看護学科 2017年3月 卒業
S・Kさん1年次の学内演習で清拭やバイタルサイン測定などを経験し、「看護師になる」実感が湧いてきたのを今も鮮明に覚えています。病院実習での看護経験も忘れられません。受け持たせていただいた患者様が日に日に明るくなっていく様子に触れ、看護師としての喜びを感じました。現在は救急医療センターに勤務し、主に急性期病棟を担当しています。聴覚障がいのある患者様と直接会話するため、手話の技術を磨いています。インストラクターの資格を取得して、病院内にも手話を広めるのが当面の目標です。