ご卒業おめでとうございます!
本日、本学では卒業証書授与式を挙行し、大学308名、短期大学部135名の計443名が卒業し、それぞれが新たなフィールドに向けて巣立ちました。
今年度の式典は、新型コロナウイルス感染対策が緩和へと向かいつつある状況を鑑み、同伴保護者1名の入構いただきました。
また、式典の様子は、関係者向けのLIVE中継も行いました。
いよいよアフターコロナに向けて、世界が新しい時代へと動き始める中で、卒業生の皆さまがいつまでも健康でご活躍されることを、教職員一同心からお祈り申し上げます。
このたびのご卒業、誠におめでとうございます!
学長式辞
式辞
本日、ここに園田学園女子大学・園田学園女子大学短期大学部 2022年度の卒業式を挙行するにあたり、お祝いの言葉を申し述べます。
卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。心からお祝いとお慶びを申し上げます。また、この晴れの日を心待ちにされていた保護者・ご家族の皆様には、教職員一同、心よりお祝いを申し上げるとともに、これまでの厚いご支援に対して、感謝の意を表したいと存じます。新型コロナウイルス感染症も落ち着きつつあり、限られた人数ですが保護者の皆さまにもご参列いただき、対面で卒業式を行えることを喜びたいと思います。
本学では早くから感染防止措置を十分に講じた上で、対面授業を重視する方針で授業をおこなってまいりましたが、皆さんにとって思い描いた学生生活とは大きく異なったことと思います。キャンパス内での行動に制限を加え、本来楽しいはずであるクラブ活動や学園祭、ボランティア活動などの課外活動の自粛をお願いしてきました。友人や先生方と十分語り合う機会が少なかった学生もいるでしょう。また、期待していた留学がかなえられなかった学生もいるでしょう。日常生活も不自由を強いられて、苦しく辛い思いをされてきたことと思います。そのようななか講義や演習での学習、学外での実習やインターンシップなど精一杯頑張った皆さんに、よく頑張ったね、おめでとうと言いたいと思います。
本学は、建学の精神「捨我精進」のもと「経験値教育」を大切にしています。大学での「学び」を社会で「実践」し、そこでの「気づき」から次の「行動」を進め、成長していくのが「経験値教育」です。その学びの中で、「気づく力」「考える力」「コミュニケーション力」「協働する力」「主体性」の5つの力を身に付けてもらうことをめざしています。本学での学生生活のなかで、学業、クラブ活動、ボランティア活動、アルバイトなどで、この経験値がどのように高まったと感じているでしょうか。私は、常々、将来「あの時のあの経験があるから、今の自分がある」といえる経験をSONODAで体験してほしいと願ってきました。これから社会に出て、さまざまなことに出会うと思います。そのようなとき、在学中に、出会った多くの方々を思い出し、感動したこと、嬉しかったこと、悲しかったことなどのSONODAでの経験を活かしながら前に進んでください。
Society5.0といわれるこれからの時代、DX化の進展とともに社会の変化のスピードが速く、複雑化することが予測できます。また、人生100年時代、これまでの常識にとらわれず生涯学び続けることが求められています。単に新しい知識を得るだけではなく、自ら考え、新しい価値を創造し、地域社会が活性化し、一人ひとりが幸せになる社会を目指さなければなりません。そこには、本学が教育理念にかかげる凛とした「しなやかさ」が大切です。
本学は、時代や社会のニーズに応じた「学び」の場を40年以上にわたって開いております。卒業後も、何か学んでみたい、何かにチャレンジしてみたいと思った時には、ぜひ母校に帰ってきてください。
最後に、私の専門とする民俗学の研究者で、日本全国を歩き、地域の未来を考えた宮本常一が、社会人として旅立つときに父親が贈った十か条のなかの二つの言葉を贈ります。
〇人ののこしたものを見るようにせよ。その中にいつも大事なものがあるはずだ。
〇あせることはない。自分がえらんだ道をしっかり歩いていくことだ。
新しい旅立ちをされる卒業生に、あらためて心からお祝いを申し上げると共に、今後のご活躍と末永いご多幸をお祈りして、私からの式辞といたします。
2023年3月9日
園田学園女子大学・園田学園女子大学短期大学部 学長
大江篤