本日、本学では入学宣誓式を挙行し、大学342名、短期大学部100名の計442名が新しいスタートをきりました。
新型コロナ禍後の新しい時代を迎えようとする中、新入学生とその保護者、関係者をキャンパスにお迎えしての式典となりました。
学長、理事長の式辞があり、式典後の学科別オリエンテーションでは大学生活のスタートに緊張する一面も見受けられましたが、新しい仲間との記念撮影など笑顔あふれる時間を過ごしていました。
経験値教育にふさわしい充実した大学生活を過ごされることを、教職員一同心からお祈り申し上げます。
ご入学、誠におめでとうございます!
学長式辞
園田学園女子大学・園田学園女子大学短期大学部2023年度の入学式を挙行するに当たり、お祝いの言葉を申し上げます。
新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。心から、お祝いとお慶びを申しあげます。保護者の皆様にも、謹んでご入学のお祝いを申し上げます。
新型コロナウイルス感染症も落ち着きつつあり、本日、対面で入学式を行い、皆さんを本学の学生としてお迎えすることを、教職員一同、心から喜んでおります。
園田学園は、1938年、園田村の村長、中村龍太郎が、当時、学ぶ機会が限られていた女性のために学校を設立し、この地域における女子教育の振興を目指したいという強い思いからはじまりました。
建学の精神「捨我精進」は、自分本位の考え方や欲望を捨て、一所懸命に努力すれば、目的は達成できるという意味です。学園の創設以来、80余年、本学の教育には、この精神が脈々と流れ、これまで数多くの人材を幅広い分野に送り出してきました。
本学では「凛としてしなやかに、地域とともに、社会をきりひらく女性の育成」を理念に、「経験値教育」を特色とし、相手の身になって考え、誠実に行動し、仲間と協力して幸せな社会をつくる女性を育てることを目指しています。「経験値教育」とは、教室で学んだ知識をもとに、社会での経験を通して、さまざまなことに気づき、多様な人々の考えや行動に共感しながら、次の学びへと発展していく教育です。
本学での学生生活では、園田学園でなければ経験できないことが数多くあります。それは、長年、地域とともに歩んできた本学が大切にしてきた、地域の方々とのつながりがあってこそできる、多彩な体験から生み出されます。尼崎市には、様々な地域から移り住んできた人々を受け入れてきた歴史があります。そのため、お世話好きで人懐っこい方がたくさんいらっしゃいます。この街で本気の大人に出会い気持ちのスイッチを入れてください。在学中、将来「あの時のあの経験があるから、今の自分がある」といえる活動をし、学内外の多くの場で、多くの人と出会い、「経験値」を高めていって欲しいと思います。
これから学生生活をスタートする皆様に、1970年の大阪万博のあとに設立された国立民族学博物館の初代館長で知の巨人ともいわれる梅棹忠夫のことばを贈ります。
なんにもしらないことはよいことだ。自分の足であるき、自分の目でみて、その経験から、自由に考えを発展させることができるからだ。知識は、あるきながらえられる。あるきながら本をよみ、よみながらかんがえ、かんがえながらあるく。これは、いちばんよい勉強の方法だと、わたしはかんがえている。
「知らないこと」それは、「考え方がまだ何にもしばられていない」ということです。多くの経験を通して、「未知への探究」に歩みだしてください。
新入生の皆さん、今、園田学園女子大学・園田学園女子大学短期大学部でのこれからの学生生活に対し、さらには将来の夢に向けて、新たな決意と期待をもってこの式に臨んでおられることと思います。そして、大学・短期大学部は、皆さんのそのような思いをしっかりと受け止め、可能な限り実現することができる場を提供するところであると考えています。そのためには、それぞれの強い意志と積極的な実行力と弛まない努力が重要であることは言うまでもありません。いくら良い環境が準備されても、それを実現する主体はあくまでも皆さん自身であることを忘れてはなりません。大学・短期大学部は皆さんが毎日の生活の中で努力を積み重ね、自分自身の夢と希望の実現に向けて進んで行くためのロード・マップの描き方を指導し、支援していきます。
本日より、皆さんが園田学園女子大学ならびに園田学園女子大学短期大学部の学生として心身ともに健やかで明るく楽しい、そして実り多い学生生活を送られることを心から希望し、入学宣誓式に当たってのお祝いの言葉といたします。
2023年4月1日
園田学園女子大学・園田学園女子大学短期大学部
学長 大江 篤